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ニジマスが給食に登場!学校でも進む食育活動

近年、子どもの魚離れが危惧されています。これは、川魚だけでなく、海魚も含めて魚全般に言えることです。2006年には魚よりも肉の摂取量が多くなり、逆転してしまいました。(※1)このような状況には国をあげて対策がとられてきており、学校でも食育活動として魚食が進められるようになっています。

今回は、学校で進む食育活動について取りあげたいと思います。

☑参考

※1「平成20年度水産白書」、水産庁http://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/h20/pdf/h_1_2_1.pdf

学校での食育の重要性

子どもの魚離れ若者の魚離れが進んだ要因として、食に対する簡便化外部化志向が強まったことがあげられています。家庭においても、魚食に関する知識の習得や、実際に魚を触る・さばく・食べてみるといった体験の機会を確保することが難しくなっているようです。(※2)

そのため、魚を食べる習慣を身につけるためには、学校給食などを通じて、子どものうちから水産物に親しむ機会をつくることが重要だと言われています。

最近では、漁業者や加工流通業者が中心となり、食材を学校給食に提供する取り組みも増えてきました。それだけでなく、魚介類を用いた給食献立の開発や、漁業者自身が出前授業を行うなど、魚食を普及させるための活動が活発に行われています。(※2)

「魚の国のしあわせ」プロジェクトとファストフィッシュ

「魚の国のしあわせ」プロジェクトは、2012年から水産庁が始めた官民協働のプロジェクトです。消費者を水産物やその加工品に向けていくため、漁業者、水産関係団体、流通業者、学校・教育機関、各種メーカー、行政などの水産に関わる関係者による協働の取り組みになっています。

たとえば、調理が面倒で敬遠されがちな魚を、手軽においしく食べられるようにすること魚食普及のひとつです。電子レンジで温めるだけ、フライパンで焼くだけなど、気楽に食べることができる商品およびその食べ方を選定する「ファストフィッシュ」という活動も行われています。

これまでに3000を超える商品が「ファストフィッシュ」として選定され、スーパーやコンビニなどで販売されています。さらに、子どもが好み、家族の食卓に並ぶ商品や食べ方を対象とする「キッズファストフィッシュ」という取り組みもあります。(※3)

☑参考

※2「平成29年度水産白書」水産庁
http://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/h29_h/trend/1/t1_2_4_2.html

※3「Fast Fish(ファストフィッシュ)関係資料」水産庁
http://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/shiawase2.html

学校給食にニジマスが登場 増える出前授業

全国養鱒振興協会では、小中学校を対象に児童生徒や教職員分のニジマスを給食用に提供しています。毎年、限られた数の学校にはなりますが、子どもたちにニジマスの美味しさや栄養価、生態などを伝えながら食育の出前授業にも取り組んでいます。(※4)

通常、家庭の食卓にのぼる魚は“切り身”が一般的です。女性も仕事をするのが普通になった昨今、手間暇をかけて魚をさばく人は少なくなりました。もっとも、食材を扱う店舗においても魚丸ごと一匹で販売しているケースも減っています。

養鱒振興協会のように出前授業をつうじて子どもたちが魚の個体を目の前にし、目で見て、手で触れ、香りを感じるなど、五感から得るものも重要な意味をもつようになっています。子どもたちは給食に出されたニジマスを「美味しくて皮まで食べた」などとイキイキと話しているようです。(※5)

ニジマスのハンバーグ

さらには、図工や環境教育の一環として、養鱒業が森やきれいな水を守っている産業でもあることを教えたり、水の大切さ、命の尊さを学ぶうえでも意義深いと言えます。

☑参考

※4「学校給食普及推進プロジェクト」全国養鱒振興協会
http://www.zenmasu.com/business02-04.html#p01
※5「初めてのニジマス体験 全国養鱒振興協会が出前授業」教育家庭新聞、株式会社教育家庭新聞社 https://www.kknews.co.jp/post_health/20180219_9b

食育活動で次世代へ魚食文化を

幼稚園・保育園から小学校、中学校と、給食を通じて食育を推進する地域は増えています。地場で獲れた魚を使ってメニューを提供したり、廃棄や食べ残しを減らす取り組みにつなげているところもあります。

いずれも、次世代を担う子どもたちが魚食の魅力を理解し、食べ物を大切にする心を育むことが期待されているのです。

幼少期に身についた食習慣は、大人になってからも影響を与えることを考えると、確かに子どもの成長に合わせて食育を推進することが重要です。日本の魚食文化は、世界的にも評価されており、我が国が誇る文化のひとつになっています。

そのため、今では国や自治体をあげて、関連団体が一体となって食育活動を推進し、子どもたちに魚の魅力を伝えています。